東京物語 映画寸評

老夫婦は東京で何を得て何を失ったのか

注意。映画を観ながら書き殴った文章を元にしています。激しくネタバレしていますので、まだ観ていない方、ネタバレされるのが嫌いな方はお引き取りください。

キャスト表の俳優の名に(○○座)と所属する劇団の記名があるのが時代だな。
ゆっくりしたテンポで映像が始まる。シーンの始めと終わりを明確に撮す監督だな。うわー、カメラの位置低いなぁ~。監督の意図があるんだろうけど。
1953年。日本。主演、笠智衆。監督、小津安二郎。

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周吉・とみ 老夫婦 幸一 長男 志げ 長女

10分。東京に祖父母到着。

思いの外登場人物が多いな。原節子キターッ!会話の内容から、息子が長い間尾道に帰っていないことか分かる。十五年は返ってなさそう。
それにしても、他人行儀の親子だな。息子の家に来たのは初めてか? 昔は交通の便がよくなかったから、家を出たらまた会えるか分からなかった。すごい冷めた印象を受ける。
息子、医者としては優秀なのか?会話のない孫と祖母か。息子も妹も、親子の情が薄いな。あ、妹の家か。下駄は嫌がらせか?

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紀子 二男の嫁(未亡人)原節子

37分。東京巡り。

あぁ、昔の東京の風景が。昌二の遺影で老夫婦と紀子の関係が分かる。昌二が死んで八年も独身を通してきた紀子。紀子の部屋で心づくしの応対を受ける老夫婦。
47分。熱海へ。旅行先で夜通し麻雀とか信じられん。老夫婦には拷問だろ、これ。尾道の人間に熱海の刺身を出されても......。

長逗留 勧める長女の眉にしわ

旅行を切り上げ返ってきた老夫婦に露骨に嫌な顔をする志げ。
長逗留を口にする志げが去った後、顔を見合わす老夫婦。「やあ、とうとう宿無しになってしもうた......」
淡々と進行していくドラマ。終始ローアングル。冷徹な視点。映像を見る側は緊張の糸が張りっぱなし。なんだこの映画は。試されているのか、映画に。

代書ってどんな職業?

東野英治郎か! きよちゃん、住み込みで働いているんだ。まあ、志げの気持ちも分からなくもない。
90分。三男が住む大阪へ。手紙を読む長男。そこに電話が。冷めてるな、二人とも。母の危篤だぞ?
尾道の家。息子に別室に呼ばれた父と妹。父の演技がいい。呟く父。泣く妹。淡々とした息子。息子も医者の端くれだからな。喪服の手配を指示する妹。
110分。三男登場。「そうか......。間に合わなんだか」

綺麗な夜明けだ。今日もあつー(暑く)なるぞ

葬式。三男......。精進落とし。それにしても年の差がある兄弟だな。
形見分けって、欲しいとねだるものじゃないよね? この妹って、女の業そのものだな。感情的で現実的で自己中で。
東京での一宿一飯の礼から紀子の再婚話へ。心中を吐露する紀子。一人は不安になるよね。父が紀子に形見分けとして差し出したのは懐中時計。人生の象徴である時計を手渡すとは......。
自分が育てた子供よりよっぽどあんたの方がようしてくれた。ありがとう。ありがとう。汽車と紀子と形見の時計。時計が針を刻む音。ん? 船のエンジン音?汽笛の音が鳴り響いて――。

寸評短感

終始、緊張しっぱなしでした。二時間かけて映画と格闘した気分。結果。観客のテクニカルノックアウト。私はアニメ好きですが、今時のアニメオタクがこの映画を見てどんな評価を下すのか、興味があります。
東京物語や七人の侍をみたことのあるアニメオタクの方は、ぜひ映画を見た感想をコメントください。

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