中国韓国が死んでも教えない近現代史 黄文雄 徳間書店

中華思想から読む近現代史

現代の中国と朝鮮半島における反日運動の論拠は、すべて自国の都合の良いように捏造されたものであり客観的な事実ではない。中華思想と小中華思想の呪縛が中国と朝鮮半島の近代化を阻む最大の要因となった、と著者は説きます。

中国・朝鮮=中華・小中華 日本=夷狄

通商を申し込みに来たイギリスの代表に対して、時の皇帝である乾隆帝が言い放った言葉がすべてを表しています。
清国を世界の中心である「中華」と位置づけ、夷狄として日本や西洋を見下すその傲慢さ。清国の属国として自ら小中華を名乗り、隣国である日本を夷狄呼ばわりした李氏朝鮮の驕り。それらが近代化への仇となりました。

逆に日本は、中華文明圏であっても中華思想とは距離を置いていたことが、幕末の混乱を早期に収束させ世界に類を見ない明治の近代化に結実したと例を上げて力説します。両国にない日本独自の要素が、奇跡的な近代化を現実のものとしたのです。

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日本による善意の押し売り

中華思想にかぶれていない国ほど、戦前の日本に対し好意的なのも面白い。たとえば、台湾や東南アジアの国々とか。
それまで夷狄と見下していた日本に近代化で後れを取り、上から目線で「近代化? 教えてやるよ」なんて言われて(あくまで例えです)腸煮えくり帰った中韓が、日本を逆恨みする気持ちも分からなくもありません。

しかし、中韓がどう思うとも、日本は中韓を近代国家にしなければいけなかった。少なくとも、西欧に近代的な政治体制であると認めさせなければならなかった。
両国の安定が日本の安全保障に不可欠でした。歴史はロシアの南下という形でそれを証明しています。

中国は清帝国の植民地だった

ま、下僕としてではなく支配者として赴いた以上、力を行使することもあったでしょう。良いことをしているという思い、歪んだ選民思想から、現地の人達に理不尽なことをした人もいたかも知れません。が、国としては、相手国=野蛮な夷狄という思想からは無縁でした。でなければ、朝鮮半島や台湾は植民地か否かで議会が紛糾したりしません。そこに自国民と他国民の差別はなかったのです。少なくとも初めのうちは。

とにかく、中国や朝鮮半島における反日運動の論拠とされる、歴史的事実が捏造であったことの証左が数えきれないぐらい並べられていきます。朝鮮半島は植民地ではなかったこと。中国に侵略していないこと。台湾は清のものではなかったこと。皇民運動は植民地化への理由にならないこと。七奪は七恩だったこと。

漢族王朝は漢、南朝、宋、明のみ(私見あり)

では、なぜ中国や朝鮮半島の人たちは歴史を捏造してまで反日運動をするのか。もちろん、現政権の不満をそらす役割もありますが、もっと根源的な理由があります。
一つは建国にあたり理念や理想を掲げられなかったこと。

これは韓国や改革開放後の中国が当てはまります。戦後の韓国も改革開放後の中国も、国家として掲げるべき理念や理想を誰も持ち合わせていなかったのです。前王朝を否定する韓国は過去の歴史の影響もあったでしょう。
手っ取り早いのが、日本を槍玉にあげることでした。

もう一つは自分たちが決めたことではないからです。
今の国際社会のルールの骨子となる、近現代の国際社会の決まりごとは両国の意を汲んだものではありません。近代化に遅れを取った両国はもっぱら蚊帳の外でした。唯一、近代化(西欧化)に成功した日本だけが国際(西欧)社会にかろうじて参加できたのです。

世界の中心である自分たちを無視した国際的ルールなど、彼らは認めることができません。そんなもの無効です。国際社会が認めた朝鮮併合や台湾併合も、日本と清国や朝鮮半島との国境線も。彼らの同意がないすべてのことは、根拠にならないのです。

そう考えると、中韓がいまだに旧正月を祝う理由に思い当たります。暦、すなわち時間を支配することは支配者(皇帝)だけにゆるされた特権でした。旧暦を捨てて太陽暦にするということは、自分たちが世界の中心ではないと認めしてまうようなもの。
世界の中心と自負している中国と一の子分である韓国が、旧正月を祝う理由はこんなところにあるのだと思います。

日本人のマゾヒズム的性質が中韓を増長させている

中国では春秋戦国時代から王道と覇道の議論が交わされてきた。しかし、その一方で民主、すなわち民道という思想はついぞなかった。中国は海の文化を徹底的に忌避してきた歴史があるが、近代は海の文明を理解しないと分からない。生命の危険がない平和運動は滑稽そのもの。
日本は中国・韓国から歴史の真実を守れ、と著者はこの本を結びます。

個人的には、予想される反論について精査せずに一蹴してしまっている点が気になりました。まあ、この本は学術論文ではなく、決起を促す檄文なので当然なのですが。中国大陸における日本軍のアヘン売買について、著者はどう考えているんでしょうかねぇ。

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