マキアヴェッリ語録 塩野七生 新潮文庫

民衆に主権があるのはなぜか?

民主主義という幻想に浮かれ政治の本質を知ろうともしない人々に向け、現実を冷徹に見据えた中世イタリアの政治思想家・マキアヴェッリの箴言(しんげん)を現代に生きる日本人へ紹介した本。
現代の日本人は民主主義を勘違いしているように思う。
民衆に主権があるのはなぜか? その基本的な問いについて考えたことがある有権者がどれだけいるだろうか。

主権者である我々は聖人君主ではない。だから簡単に間違える。しかし、失敗しない人などいない。だが、民衆は反省をしない。マキアヴェッリの言葉を 借りれば、民衆は目先の利益にすぐ釣らて判断を誤る上、その責任 を自覚することもない救い難い存在らしい。ではなぜ民衆に主権があるのか? それはどのような政体であれ政治のすべてのツケは最終的に民衆が背負うから だ。いわば民主主義政治とは自己責任の政治制度に他ならない。

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マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)

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民衆に主権があるのは偉いからでも常に正しいからでもない

しかし、お上頼みの精神からいまだ抜け出せない大半の日本人は、政治家や官僚を悪く言うばかりで自分たちに責任の所在があると思いもしない。
まず自分たち が変わらなければ政治は変わらないことを自覚すること。広く世の中を知ること。知って考えること――政治を良くするためには有権者の政治的見識を鍛えるこ とが必須な訳ですが、これがなかなか難しい。まず時間がない。自覚がないので意欲もない。だから、せめて自覚しましょう。そして謙遜になりましょう。

民衆に非はない。なぜなら民衆は常にだまされる存在だからだ

マキアヴェッリ的にいうなら『民衆は利己的で無責任だ。が、人々が自分の所業を少しでも自覚しているのなら、まだやりようはある』といったところでしょうか。
今風に言うなら「驕るな、有権者」ですかね。
ぜひ、日本の有権者の人たちに読んでほしい、ある意味怖い本です。むろん中学生にはお勧めしません。

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