なんて面白すぎる博物館 斉藤海仁 講談社

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なんて面白すぎる博物館
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面白博物館レポート

どんな酒席でもひたすら白湯を愛飲する著者による、全国にある一風変わった博物館10カ所の面白レポート。

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博物館の楽しみ方教えます

この本では北は北海道から南は石垣島まで、全国にある10の博物館について著者ならではの視点からその博物館の楽しみ方を提案しています。

この本で紹介されている博物館は、牛の博物館(岩手県奥州市)、博物館 酢の里(愛知県半田市)、貨幣博物館(東京都中央区)、駿河湾深海生物館(静岡県沼津市)、ジャパンスネークセンター(群馬県太田市)、蝶館カビラ(沖縄県石垣市)、博物館 網走監獄(北海道網走市)、明治大学博物館〔刑事関係展示〕(東京都千代田区)、史跡 佐渡金山(新潟県佐渡市)、フォッサマグナミュージアム(新潟県糸魚川市)の10館。

博物館を取り巻く現状

著者はこの本の中で、全国にある博物館は減少の一途にある(日本博物館協会の調べ)と解説し、減少しても全国にまだ四千館もの博物館があることに驚きます。消滅した博物館のうち三分の二が公立で特に歴史博物館の減少が目立っているとか。

この現状を著者は、箱物行政で作られた中身のない博物館が減っただけとバッサリと切り捨てます。まったくの同意見ですが、潰れた博物館にも貴重な収蔵物があったことは想像に難くありません。しかし、貴重な収蔵物があっても博物館に人が集まらなかった。ただ収蔵物を展示しただけではダメだったのです。
では、どういった博物館に人が集まるのか。

博物館運営に必要なもの

著者は『愛』こそが博物館を栄えさせると説きます。
つまり、この本には愛に満ちた学芸員がいる博物館が紹介されているのです。

家畜ウシの祖先はオーロックスというたった一種の原牛であり、現在世界に存在する家畜牛は『品種』にすぎないこと。現在の『和牛』は明治時代に外国種との掛け合わせで生まれたこと。古くから日本で飼われていた在来種が遺伝子を持っていたことで世界でも希少な霜降り肉が日本で生まれたこと。
などなど、この本を読むだけで目からウロコの事実を知ることが出来ます。紹介されている博物館に足を運べば、もっと多くのものを知ることが出来るでしょう。

博物館に興味が湧いたら読む本

この本が他の類書と違う点は、各博物館に関連した参考文献リストを巻末に載せている点です。一例を挙げると、牛の博物館に関連した書籍として、ウシの動物学(遠藤秀紀)、銃・病原菌・鉄<上巻>(ジャレド・ダイアモンド)、骨から見た日本人(馬場悠男)、牛と日本人(津田恒之)、よくわかる焼き肉・韓国料理の歴史(チョン・デソン)というように本文中で引用した本を巻末に一覧として載せいてるのです。

博物館に見るAIDMA・AISAS

知識と関心を深めるには本が一番。本を読んでから博物館に足を運ぶも良し。博物館に足を運んでから本を読むも良し。実に粋な計らいだと思いました。潰れてしまった博物館には、こういった工夫と『愛』が足りなかったのだとこの本を読んでしみじみと実感しました。

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