超「超」整理法 野口悠紀雄 講談社

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整理とは分類である

人はなぜ整理整頓をするのか。それは再利用するためです。この本では情報の整理整頓に時間を割くのではなく、検索力を上げることで情報を再利用する方法を解説し、知的生産力の本質に迫ります。

検索から始まる仕事もある

この本は十五年前に出版されベストセラーとなった同著の「超」整理法の内容をふまえ、この十五年間ですさまじい発達を遂げたデジタル環境を効率的に利用した知的生産術について解説します。
まず、Gメールを利用した情報蓄積&再利用法について著者の体験を例に分類しない管理方法を提案します。正確には、ラベル機能を利用した「大雑把な分類」 による管理です。大雑把な分類の生命線は検索であり、その点、強力な検索を備えたGメールは「大雑把な管理術」には最適であると結論づけます。フォルダに はないラベルによる分類の利点にも言及しています。

このGメールを利用した情報の管理法は、樺沢紫苑さんも自著「Gメール仕事術」で紹介していました。仕事でメールのやり取りをする人は必見の価値ありといってもいいでしょう。

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紙(媒体)は死なず

二〇〇八年初版の同著ですが、シュガーシンクを利用したクラウドコンピューティングについても解説しています。今後、オフィスのデジタル化は進むと予想する著者ですが、紙媒体の優位性を説き、決してオフィスから紙の書類がなくなることはないと断言します。「超」整理法で紹介した押し出しファイリングは紙媒体の情報を管理する上では有効であると。

求められる三つの力

インターネットによって誰でも情報の収集に苦労することがなくなった現代、知的生産力を飛躍的に拡大する上で必要となる能力として「問題設定」「仮説」「モデル」の三つを上げています。
つまり、現状をどう認識するのか、どのような意図で情報を集めるのか、集めた情報をどう処理するのか。
この三つの能力が知的生産には必須であり、この三つの能力を磨くことが知的生産力の向上につながると著者は説きます。

大企業=貴族階級

最後に日本で知的産業革命が起こる可能性について触れ、若い知的労働者よ立ち上がれ、と檄を飛ばして著者はこの本を締めくくっています。

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