「読む」技術 石黒圭 光文社新書

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読書にまつわる八つのストラテジー

いくら早期に英語教育を初めても、日本語の運用能力低ければ必ず英語の運営能力は頭打ちになると著者は説き、日本語の運用能力を高めるためには、日本語を「話す」ことより日本語を「読む」ことの重要性を解説した本。

この本では頻繁にストラテジーという単語が出てくる。話題ストラテジー、取捨選択ストラテジー、視角化ストラテジー、予測ストラテジー、文脈ストラテジー、行間ストラテジー、解釈ストラテジー、記憶ストラテジー、合わせて八つのストラテジーが文章を読むという行為の中に隠されているとし、普段、本を読むときには意識されない八つのストラテジーを詳細に解説する。

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章末の「ポイント」と巻末の「おわりに」を読め

本書では読むという行為を四つ(読みの理論・速読・味読・精読)に分けて解説する。改めて読書という行為を見直すことにより読者の意識を変え、実際の読書に生かす手助けになることを本書は目指した。

  • 話題ストラテジーとは知識や経験から文章に書かれている内容(話題)を探り当てる能力。
  • 取捨選択ストラテジーとは膨大な文章から要点を見抜く能力。
  • 視角化ストラテジーとは、視点を判別し視座・注視点・視野・視線を組み合わせ、描かれている場面を鮮明に映像化して読む能力。
  • 予測ストラテジーとは、文章を先読みし続ける能力。
  • 文脈ストラテジーとは、文字通り文と文をつなげて読み解く能力。
  • 行間ストラテジーとは省略され書いてないことを推論する能力。
  • 解釈ストラテジーとは、文章に読み手の価値を見つける能力。
  • 記憶ストラテジーとは、書かれている情報を要約し記憶する能力。

著者の本気は太字に表れる

相変わらず説明過剰で文章量は多いものの、書かれている内容は真面目で普通です。図表を使っていたり、著者が力説したい文章を太字にしていたり、章末に章をまとめた「ポイント」があったり、この本は読み手のことを意識して書かれています。読書法について書かれた本なのに自己中な文章を書き連ねる著者もいることを考えると、この著者はまともです。

この本は、読書という行為を見つめ直し読書という行為で働く能力を詳細に分析することで、読者の日本語運用能力を磨き向上させることを目標した本です。

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