考える短歌 俵万智 新潮社

投稿日:

毎日の

サラダ記念日で一躍時の人となった著者が、短歌を作る上で何に注意すれば良いかを簡潔に語った本。

- スポンサードリンク -

仕事疲れも

作る手ほどき、読む技術と副題にあるように、短歌を作るさいに頭の中にあるイメージをどう言葉にすれば良いかを親切丁寧に解説した本。
手法としては読者から送られた短歌を取り上げ、どこが優れているのか、どこをどうすればもっと良くなるのかを短歌の初心者にも分かるように教えてくれる。この手直しが実に適切で、本来主観でしかないはずの手直しが客観的説得力を帯びていることにまず驚かされた。

友愛も

短歌や俳句というと、詠み人のセンスや感性が重視され技巧的なことは軽視されるイメージがあった。しかしこの本では、詠み人のセンスや感性から生まれた短歌をもっと良くするためには助詞や副詞に形容詞といったものを技巧的な観点から推敲する必要性を力説します。

この本に書かれていることを簡潔にまとめると

  • その「も」は本当に必要か?
  • 動詞多くして船山に登る
  • 曖昧さを排除するためには
  • 比喩の統一とは
  • 五感を刺激する語句を
  • 会話体と短歌

となるでしょうか。

詠めばまた

短歌は三十一文字からなるが、それだけに使われる語句は選び抜かれた語句であるほうがいい。それは助詞でも同じであり、語句をつなぐ「も」や「の」を安易に使うことに警鐘を鳴らしいてる。
確かに、学校の授業で短歌を作ったときも動詞や比喩には気を配るが、助詞にまで注意を払った記憶がない。

  • 図書館の本に引かれた赤い線その色数に買えよと思う
  • 千円の本に予約が五十八一年後まで待つ清貧よ

さて、即興で作った短歌の出来不出来は別にして、この短歌の「の」は必要な「の」でしょうか? それとも他の助詞に替えがきく不必要な「の」でしょうか?

楽しからずや

この本を読み終えるころには、短歌の一つも詠んでみたくなること間違いなし。中学生の授業で覚えた知識だけで作れてしまうのが短歌の敷居の低さを物語ります。もちろん、本格的に始めようと思ったら先人たちの短歌を学んでおく必要があるでしょうが、この本に書かれていることに注意して、まずは身近なものを題材に詠んでみてはいかがでしょうか?

- スポンサードリンク -