この経済小説がおもしろい 堺憲一 ダイヤモンド社

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この本では、大学で経済史を教えている著者がこれまで読破してきた1000冊以上の経済小説の中から、面白いと思った本、ためになった本、時代を反映した本を厳選して紹介ています。

働くパパはいい汗かいてるー

著者は経済小説の魅力を三つ語っています。端的に要約すれば

  • 物語としての面白さ
  • ビジネス書に劣らない情報量
  • 働き方・生き方を啓発させてくれる

以上の三点が経済小説の魅力のようです。というか、1と2は名作と呼ばれる小説の魅力でもあるような......。

ま、私たちにより身近なサラリーマンが主役という点で、条件2が経済小説特有の面白さなのでしょうか。この本では主に2000年以降に書かれた経済小説を取り上げています。

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経済小説からよむ日本経済

一章では経済小説の生い立ちと進化について触れ、その時代その時代を代表する経済小説を紹介しています。経済小説を世代で分けているのが大学で経済史を教えている著者らしい。

  • 第1世代の作家(梶山季之・邦光史郎・清水一行・城山三郎・山崎豊子)
  • 第2世代の作家(安土敏・大下英治・堺屋太一・咲村観・笹子勝哉・高杉良・広瀬仁紀・深田祐介・本所次郎・山田智彦・渡辺一雄)
  • 第3世代の作家(荒和雄・江波戸哲夫・杉田望・高任和夫・水木楊・水沢渓)
  • 第4世代の作家(相場英雄・阿川大樹・池井戸潤・牛島信・江上剛・黒木亮・幸田真音・橘玲・手嶋龍一・真山仁)
  • ニュートレンドの作家(有川浩・安藤祐介・石田衣良・荻原浩・垣根涼介・桂望実・貴志祐介・新堂冬樹・高嶋哲夫・楡周平・原宏一・三枝匡・柴田昌治・本田有明・山田真哉)

映画化・ドラマ化リストはいいものだ

第2章からは「経済編」「ビジネス編」「人生編」「定番編」の四つのカテゴリーに分類して経済小説を紹介しています。便利なのが巻末のリストです。経済小説を業種別に400冊紹介するだけでなく、映画化・テレビドラマ化された経済小説についてもリスト化してあるので映画やドラマの原作を探すのも簡単。

ただ、この本は2010年に出版されたものなので、それ以降に映画化・ドラマ化された作品はリストにはありません。

経済小説も男女共同参画時代

難点をあげれば、巻末に索引がなく目的の本を目次から探すしかないのがこの本の欠点だと思います。まあ、本のタイトルから紹介文を探すという読まれ方は想定していなかったのでしょう。ちなみに「オレたちバブル入行組」も少しだけ紹介されています。

余談

中学生や高校生が経済小説を読んだら、父親を見る目が変わるかもしれませんね。課題図書にする勇気ある教育委員会はないのでしょうか?

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