日本史モノ事典 平凡社編 平凡社

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知らねば見せて教えましょう

この本は、古墳時代から昭和三十年代までの日本の歴史上に存在した物品(モノ)の形と名前を明らかにする目的で、過去に平凡社が出版した事典から生活文化を象徴するモノの挿絵四千点を集めた『見る事典』です。

女性髷のバリエーションは圧巻

見る事典と自ら解説するだけあって、この本では解説文より挿絵の方が紙面の多くを占めています。モノによっては挿絵があっても解説文がないのもあるくらいです。

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昼行灯ってどんな形?

古墳時代から昭和三十年代までの日本の生活を彩った様々な物品を挿絵で紹介している本ですが、一つ注意しなければならないことがあります。それは、挿絵はあくまで挿絵でしかない、という点です。
専門書の解説図のように詳細な図面が載っている訳ではありません。あくまで挿絵、たかが挿絵されど挿絵なのです。そのモノについての詳細な情報が知りたければ、専門書を自分で探す必要があります。残念ながら、この事典には専門書を探す手掛かりになるような記述はありませんでした。

横座、かか座、客座、木尻、火棚、自在鉤

ちなみに挿絵の引用元は、すべて平凡社発行の事典となっています。日本モノ事典の初版は2001年ですが、引用の中心ととなった事典は1931年の大百科事典、1955年と1964年の世界大百科事典と大変古い。まあ、歴史上のモノを扱う辞書なのでそれほど不便には感じませんでしたが、正確を期すならこの本だけに頼らず専門書を引くべきでしょう。
解説文は専門的で難しい文言が並びますから覚悟してください。

むこう鉢巻、うしろ鉢巻、ねじり鉢巻

また、この本では、モノを時代順に掲載していません。武具、農水、商工、衣装、酒食、住火、通運、遊戯、仏神の大項目に分類して掲載しています。
調べ物なら、本の最後に載っている索引を利用すると便利でしょう。五十音順ですし、モノによっては細分化されたモノの名前も載っています。(家紋を例に取ると、家紋だけではなく五七桐や三つ鱗といった個別の家紋の名前でも引ける)

時代劇のイラストやマンガの資料に良さそうです。

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