台湾に生きている「日本」 片倉佳史 祥伝社

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台湾に残る戦前の日本の姿

台湾各地に残る五十年間の日本統治時代の建築物、日本由来の文化、台湾人と日本人の交流の伝承など、日本の名残りを求めて台湾を踏破した著者による台湾「日本遺産」ガイドブック。台湾の言葉になった日本語も収録。

ノブレス オブリージュ

日本は統治者として台湾を支配した。かならずしも日本人と台湾人が平等だった訳ではないが、統治者であった人たちは支配者として良き支配者であろうと努力した。統治者として、少なからず中国並びに台湾に敬意があったのだろう。
台湾全土に残っている、建築物に代表されるインフラや今に伝わる日本発祥の文化や交流の記憶がそれを物語っている。

 

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位高ければ徳高きを要す

とはいっても、巨額の国家予算を投資して台湾を近代化したのは、それがあくまで日本の国益だったからで純粋な善意からではない。むろん、悪意からでもない。日本人の正義と台湾人の正義、互いの正義をすり合わせた結果が今の台湾に残っています。

台湾総督府、台湾総督府博物館、台湾総督官邸、建成尋常小学校、台北高等商業学校、「ホクト1」型特別客車、台北州立公共浴場、瀧乃湯、畜魂碑、大渓武徳殿、宜蘭飛行場跡、十六(人偏に分)駅、和美公学校校内神社、琴山河合博士旌功碑、台南駅、下淡水渓橋梁、旗山駅、竹子門水力発電所、高砂族教育発祥之地碑、ハラパワン祠、旭村遙拝所、菁桐駅、義愛公、共栄診療所、愛国乙女サヨンの哀歌、白団など。

敷居は高いが奥が深い現地レポート

今なお台湾に残る日本統治時代の建築物を中心に日本の名残を紹介しているが、残念ながら入門書として万人に勧められる本ではない。解説が事細かすぎて、初心者には敷居が高い本に仕上がっているからだ。これほどの情報量を読みこなすには、台湾に五、六回旅行して台湾の文化風俗をその身をもって知っておく必要がある。

台湾へ旅行したことのない自分では、残念ながらこの本に書かれた内容を実感することはできなかった。あくまで、本で読んだ話でしかない。
逆に何度も台湾へ足を運んでいる人なら、この本に書かれていることを肌身を通して感じていることだろう。

日本が台湾に残したもの

この本は、日本と台湾のつながりを日本統治時代にもとめ、今なお台湾に残る日本の息吹きを五感で感じ台湾を身近に感じるための台湾旅行ガイドです。観光目的だけではない、新しい視点で台湾を見つめるためのガイドブックです。

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