「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術 齋藤孝 大和書房

要約するは我にあり

完全に理解することと要約することはイコールなのか?
年に何冊も本を出版する著者による、本を読むことを軸とした「理解」「整理と習得」「発信」それぞれの方法について解説した本。

コピペと速読の違い

本にはその著者が長年蓄積してきた、知的な資産や深い思考の流れなどがぎっしりと詰めこまれているとは著者の言だが、果たしてすべての本がそうだろうか?
著者はすべての本を隅から隅まで読む必要はないと説きます。自分に必要だと思うところだけ読めば良い、と。自分の役に立ちそうだと感じたところは深く読む。これはスロー・リーディングに通じるものがあります。

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「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術

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多読と精読

読書をすることで人は、本を読んで内容を理解し、書かれていることを整理し記憶したうえで、思考や感情を己の内から湧き上がらせる、という三つのプロセスを無意識のうちに行なっている。
沢山の本を早く読むことと、一冊の本を深く読むことの違いは何か。何を基準に本を選り分けたらいいか、その基準が解説されています。
著者が本文中で述べるように読書に多読と精読の二つの手法があるならば、この本は多読の手法で読みましたが何か?  あと、二・三時間で読める軽いビジネス書には著者の本は含まれるのでしょうか。多読の的にしかならないビジネス書に意味はあるのでしょうか。

教養と専門性は車の両輪である

専門的であっても専門性にとらわれるなという言葉は、この著者だけのものではありません。著名な読書家や大学で教鞭をとっている人が読書について語るとき、必ず目にする言葉です。つまり、万人に当てはまる法則といえなくもない。

三色か......自由よ永遠なれ

著者が力説する「本は汚して読め!」だけは個人的にどうしても抵抗があります。本が宝物だった子供の頃の思い出が本に赤線を引くのをためらわせるのかもしれませんし、本にいたずら書きをして、親にこっぴどく叱られた体験がトラウマとなっているのかもしれない。とにかく、私は線を引くのだけはダメです。お許し下さい、孝博士!

究極の情報源は人に合うこと

偉人の伝記を読んで、偉人たちを脳内スタッフにしてしまえ、という一文は類書にない表現で印象に残りました。もっといえば、クリアファイルと傘の例えは絶妙でした。著者である齋藤孝さん特有の、分かりやすく読みやすい文章で書かれたこの本は多読に向いた本といえます。今持っている本に、もう一冊この本を追加してみてはいかがでしょう。

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