「サヨナラ」ダケガ人生カ 松下緑 集英社

「デアイ」コソガ人生ダ

平安の時代からインテリ層のあいだで教養として親しまれてきた、漢詩を七五調に訳した遊び心満点の漢詩戯訳書。戯訳とは、言葉の響きを重視した漢字カタカナまじりの七五訳のことです。

コンナニ愛ガ深ウテハ カエッテ言葉ニナラヌモノ

この本は漢詩を詠んで楽しむための本です。解説を読んで詩の作者の人となり、詠まれた歴史的背景を知れば、より深く戯訳を楽しめることでしょう。

そ れにしても、着の身着のままの漂泊生活や放浪生活をしても、各地に支援者がいて食うに困らなかった事実を鑑みるに、杜甫も李白も今でいうリア充の資格あり だと思う。考えてみれば、高級官僚として不遇なだけで、実家は地元の名家だろうしなぁ。もちろん、実子ではなく養子かもしれないけど。

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人生別離足る 于武陵 勧酒より

平安より古い時代から、日本人は返り点や送りをつけて漢詩を読み下してきた。著者は漢詩を現代人にも楽しめるよう今風にアレンジし、日本語の響きを熟慮した上で七五調に訳してみせる。
日本人にもなじみ深い漢詩を中心に

  1. 四季の情景を謳う
  2. 人生の哀歓を詠む
  3. 恋と友情と
  4. 酒と食を楽しむ
  5. 惜別の歌

の五つに分け、戯訳した漢詩について解説している。また、漢詩の作者名から引けるよう巻末に索引を設けているのも好感が持てる。

個人的に面白かったのは、人生の哀歓を詠むの最初の詩「洛中に袁拾遺を訪ねしも遇わず」と「喬侍御に贈る」でしょうか。戯訳の本領を見た気がします。え? 中国のサラリーマン川柳?

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