大学生のための「読む・書く・プレゼン・ディベート」の方法 松本茂/河野哲也 玉川大学出版部

批判的読書のススメ

分かりやすいと評判の「レポート・論文の書き方入門」の著者である河野哲也先生と「速読速聴・英単語」や「頭を鍛えるディベート」の著者の松本茂先生が、大学生になった新入生のためにレポートやプレゼンテーションの仕方を丁寧に解説した本。

読書の種類(鑑賞・速読・批判的読解)

レポートについて解説した一章(テキストの読解と要約の方法)と二章(レポート・論文を書く方法)を河野先生が、プレゼンテーションについて解説した三章(プレゼンテーションの方法)と四章(ディベートの方法)を松本先生が執筆している。
読解とは、文章を正しく要約し、どのような論証が行われているかを明らかにすること。批判的読書とは、文章の論証仮定が妥当かどうかを問う行為である。

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立論の三要素(主張・理由・根拠)

主張の定義(意味規定)を精査し、主張と論拠の関連性や導出性を問い、具体的なデータ(論証)があるか、あればその内容を詳しく分析する。批判的読書で有効なのが、目の前の文章と同じテーマ・同じ問題を論じた文献と比較することです。他の文献と比較することで、容易に立論の三要素を論証することが出来るのです。

読解し要約し比較しました。要約も住んで批判的読書による論証の検証も終わりました。次は?
次はそれらを形にすること。すなわちレポートや論文としてまとめることです。

論理的表現(逆・裏・対偶)

レポートとはコミュニケーションである。レポート・論文は学術文章であり、レポートとはテーマや設問が定められた短い論文のこと。
作成手順は、執筆に必要な準備を整えること。文章の構成・アウトラインを作成すること。執筆の決まり事を守って書くこと。査読し修正すること。論文の形式(注・引用・参考文献表など)にそっているかチェックすること。

プレゼンテーションの目的と方法

プレゼンテーションとはパブリックコミュニケーションの一つである。プレゼンテーションの目的は複合的であることが多いが、主なものに情報を提供する、問題を分析する、新たな提案をするがある。
プレゼンテーションをする場合、まずブレインストーミングをし話の内容を決めなくてはならない。次に場面と時間を決める。そして、必要なリサーチを行う。プレゼンテーションを何時、どこで、誰と、何について、どのように、何分するのかが決まらないと、リサーチの範囲を決められず無駄な手間や時間がかかってしまう。また、リサーチをしたことで、プレゼンテーションの内容の再検討を迫られることもある。

プレゼンテーションの前に人種の差はない

性別や人種や生まれを問わず、プレゼンテーションを苦手とする人は多い。この本では発表内容の決め方から論理の進め方、時間の割り振り、視聴覚補助機器(OHPやスライドなど)を利用するうえでの注意点、配付資料を配るべきか否か、グループプレゼンテーションの留意点など、実践に即した解説をしている。

ディベートは甘いか、しょっぱいか?

ディベートは論題、二組に分かれた話し手、聞き手の三つで構成されているが、間違っても「相手を言葉でやり込める術」「単なる言葉のゲーム」ではない。ディベートは論理的な説得力の優劣を競うものであって、正誤を求めるものではない。
ディベートを学ぶうえで留意すべき点として、先入観による判断を保留することと議論を恐れない姿勢だ。純粋に論理的な説得力を競うことが目的なので、議論そのものを躊躇したり先入観を持って議論に入るのは適当ではない。

レボートやプレゼンテーションで技能を磨け

この本は、読む・書く・プレゼンテーション・ディベートの技能を身につけ、知的生産における基本的な能力を向上させる方法を解説した本です。

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