最新アニメ業界の動向とカラクリがよ~くわかる本 谷口功 麻生はじめ 秀和システム

華やかなアニメ業界をむしばむ病巣

今までにない繁栄を謳歌しているように見えるアニメ業界をビジネスとしてみた場合の業界の構造的問題や人的動向について、図表を交え丁寧に解説した本。アニメ好きを名乗るのなら、頭の片隅に置いてほしい事柄をまとめた一冊です。

アニメビジネスの現状と問題点

アニメ業界をビジネス視点で解き明かした本。
図表を用いて、アニメビジネスの歴史、アニメ業界とアニメ市場の現状、アニメビジネスの全体像と仕組み、アニメ産業の仕事とその内容、アニメ業界の人材育 成と現場、デジタル時代のアニメ産業、アニメ産業の問題を章立てて解説している。資料編として渡部英雄さんのインタビュー、アニメビジネス年表を載せいて る。

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現在のアニメ産業を取り囲む環境は悪化している

アニメは好きだが、それだけにビジネスとして見たことがなかった。この本を読むとアニメビジネスと幕開けからいくつかのブームを経て現在に至るまでの過程と、現在のアニメ産業の仕組みとビジネスモデル、今後の課題が分かりやすく説明されていて、アニメファンなら読んでおいて損はない内容になっている。

正直なところ、各章で重複した内容(人材面から見たアニメ産業、アニメ産業のビジネスモデルなどについての記述)があるが、分かりにくさはまったくない。むしろ、制作会社やスタッフ、TV局や出版社の現場が現在の問題をどのように解決するつもりなのかを取材してほしかった。解決する気......あるよね?

作品としてのアニメ、商品としてのアニメ

低賃金と長時間労働を理由とした離職率の高さ。海外への仕事の流失と人材の枯渇。マーケットの縮小。TV局側が払う制作費の低さと権利の不均衡。売れるアニメと売れないアニメの二極化。インターネット動画サイトの問題。出資者の減少などなど。

アニメ業界の人たちは、この問題をどのように取り組むつもりなのか。目先の金に目がくらんでいる場合じゃない。たしかにアニメは当たり外れのあるリスクの高い投資かもしれないけど、そもそも文化というものはお金を大量に消費して、時代の空気や人が生きた証を有形無形様々な形で残すもの。儲けが欲しいだけなら文化を気取るな、と声を大にしていえたらどれだけいいか。

制作工程のデジタル化などで効率化が進んだとはいえ、労働力集約型のアニメ産業の利益率が高くなる訳がない。むしろ高くなったらおかしいと考えるべき。もう少し現場に金を回さないと、ろくなアニメが作れなくなるぞ。本当に。分かってる? 

......まあ、制作会社にも責任があるらしいとは聞いている(渡された資金を質の向上に回さず、会社の運転資金にしてしまったとか何とか)けど、本当のところ、どうなんだろう。

日本のアニメに他業種からの参入(新しい血)はあるか?

この本は、アニメ業界の仕組みやビジネスモデルについて、アニメ業界の問題点と将来への課題などを図を交えて分かりやすく解説した本です。

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