ネット時代の反論術 仲正昌樹 文春新書

反論するなら目的意識を持て

近年ネットなどで大勢を占める「話が通じない人」といかに論戦すべきかをシチュエーション別に解説し、理不尽な言いがかりにどう対処すべきかを解説した本。

著者のいうcとは建設的かつ実りある行為を指す。この本は実りある結論が導き出せそうにない非建設的な論戦で、相手をやり込めたい、反撃したいと考えたことのある読者に向けて書かれている。
反撃する相手は、論戦で相手を非難することが知性の証明だと考えている人々、常に自己主張しないと不安な人々、思考力や判断力が未熟な人々、本音をぶつけ れば何か新しいものが生まれると考えている人々が対象です。

これら一言で言えば「話が通じない人々」をどうするか、この本では四つのシチュエーション(見 せかけの論争、論理詰めのパターン、人格攻撃するケース、話の土俵が違う場合)別に、詳細な対抗策について解説しています。

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あなたは本当に相手と論戦したいのですか?

見せかけの論争とは、「論争」自体に興味はなく何か別の目的のために論争のふりをしている場合。目的として多いのが、敵味方の線引きを明確にして味方にアピールすることです。この「敵/味方」論が分かりやすいのが、ナショナリズム同士の対立の場でしょう。

論理詰めのパターンに陥りやすいのが、論争を通して唯一無二の絶対的真理に到達できると信じている人です。真実は必ずしも自分の中にはなく、法の正義はほとんどが力関係で決まるという現実を彼や彼女らは受け入れません。自分の中に真実がないことに耐えられないのです。

人格を攻撃するケースは、相手の人格を攻撃することが正義を実現する論争であるという勘違いが源にあります。本来、人格と話されている論理は一切関係はありません。人によって論理の可否が揺れ動いたりしないのが論理の本質です。

話の通じない相手と本気で論争しないために

話の土俵が違う場合とは、それぞれの目的が一致しない場合のことです。目的が違うので話がかみ合うことがなく、真面目にディベート指定に人間が損をすることが多々あります。

実効性がありそうなことが書かれているが、それを身につけるのは並々ならぬ努力が必要だ。だが、その技能を身につけたところで技能をふるう相手が話が通じない人ばかりという現実では、学ぶ気すら霧散する。知識として頭の片隅にでも置いておくのがベターかも。うーん、評価が難しい。

この本は話がかみ合わない相手と論争することがいかに無益かを明解にし、そのような相手と本気で論争しないための方法について解説した本です。

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