ゲーム理論トレーニング 逢沢 明 かんき出版

バカでも十回読めば分かる、ゲーム理論の入門書

パズル博士の二つ名を持つ京都大学助教授の著者が、ゲーム理論の入門書を読んでもさっぱり理解できないという人のために、ゲーム理論を身近なものにたとえ分かりやすく丁寧に解説した本。今までゲーム理論の本を何冊も手にしてきましたが、この本ほど読みやすく分かりやすく詳しいゲーム理論の解説書はなかったと思います。おかげで最後まで読みきることができました。

この本の特徴を一言でいえば、一般的に理解するのが難しいとされるゲーム理論を野球のバッターとピッチャーの対決になぞらえて解説しているところ。という か、ゲーム理論って意外と身近な存在だと初めて気づきました。まあ、意識して使いこなすのが難しいことに変わりはありませんでしたが、この本を十回二十回 と読んでいくうちに自然と身についてくるのかも知れません。あくまで希望的観測ですけど。

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ゲーム理論トレーニング

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意外と身近なゲーム理論

解説されている内容は多岐に渡ります。よく知られた囚人のジレンマから、先読みに必要な分解思考法、負けないためのミニマックス戦略、損失は割合で考え る、ルール変更による局面の打破、勝敗には均衡点が存在する、マッチングと勢力争いゲーム、ニッチ市場と経済のグローバル化、勝負にモラルが必須な理由などなど。

自由と平等は両立しない

この本を読んで考えさせられたことも多々ありました。   自由と平等は両立しないこと。投票のパラドックスから逃げられない民主主義政治には大きな欠陥があること。最大多数の最大幸福はありえないことなど、マキャベリズムを連想させる解説に胸が熱くなること間違いなし。

少し前、高校生からのゲーム理論(松井彰彦著)を読んだのですが、この二つの本は同じゲーム理論を扱いながら切り口がまったく違うので合わせて読むことをお勧めします。巻末の結論を釈迦とモラルで結ぶこの二つの本は、まさに想像の斜め上をいく良書でした。

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