あなたの話は、なぜ伝わらないのか? 別所栄吾 日本経済新聞出版社

伝える話をするために必要な技術とは?

あなたが話す内容を部下に正しく伝えるために必要な準備・論理的思考・話の構成・話し方について、図表を交えながら分かりやすく解説した本。

冒頭から上司・部下という単語が頻繁に出てくる点が他の類書との違いだろう。おそらく、著者は初めて部下を持った人を対象にこの本を書いた。一ページ目の 見出し「部下に命令することが、リーダーシップだと勘違いしている」という一文に胸をつかれた人が、この本の想定する読者なのだ。

- スポンサードリンク -

一人でも部下を持ったらこの本を読むべき

書かれている内容自体に類書との違いはありません。話す目的・話す相手・話す内容・話す場面を合わせて準備をすること。三角ロジック(主張・理由・ 事実) による論理的な思考とMECEによる質疑応答対策をすること。図表を用いて説明すること。話の要点から入り、理由を箇条書きに整理して相手が理解しやすい 形に整えること。この三点はフレームワークを解説した類書に見られます。

日本語での言い回しや説明するときの服装や姿勢、パワーポイント の 使い方などはプレゼンテーションの方法を解説した本に見られるものと同じです。すでにその手の本を多数持っている人には、この本は目新しいものではありま せん。ただ解説文はとても分かりやすいので、他の本を読んだけど難しくて分からなかったという人は一読をお勧めします。

この本が類書と違うところは、引用でしょう。政治家、特に日本の政治家を引き合いに出している点です。なかでも鳩山元首相と自民党の谷垣総裁を悪い見本として徹底的にこき下ろします。その引用力は、今後鳩山元首相が話し方の悪い見本として定着するのではないかと思わせるに十分なほどです。今後は、この二人に菅総理が加わることでしょう。

この本は、一人でも部下を持つ人が、部下や上司とのコミュニケーションを円滑に進めるために何を心がければ良いか分かりやすく解説した本です。

- スポンサードリンク -