戦士の休息 落合博満 岩波書店

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アイラブ三船

野球選手としてもプロ野球チームの監督としても『オレ流』を貫いた落合博満さんが、自身の映画との関わりを語った本。

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休息に映画を一本

落合さんと映画との関わりは家族に連れられて地元の芝居小屋に足を運んだのが初めだという。入場料を取られる前のことだというから、小学校に入る前のことだろう。
それからずっと、中学で入った野球部で一年から四番を張っていたときも、高校の野球部で入退部を繰り返していたときも、社会人として働いていたときも、プロ野球選手となってからも、落合さんにとって映画はリラックスして楽しめる最高の娯楽だった。

映画を見る醍醐味とは

三船敏郎やジョン・ウェインに強くあこがれ、オードリー・ヘップバーンに魅了された思春期のエピソードは、新聞などでは知り得ない素の落合さんを垣間見たようで楽しく読めました。
映画を観ることは落合さんにとって楽しみでもあり息抜きでもあります。そのためか、誰かと映画を観ることは少なく、一人で映画を観ることがほとんどのようです。

マンネリも映画の楽しみの一つ

映画の見方についても落合さんなりの楽しみ方があります。
あくまで映画は楽しむために観ること。そのためには一人で誰にも邪魔されない環境が望ましいこと。
気に入った作品は何度でも観ること。何度も観ていくうちに今まで気づかなかったことに気づいたり、若いころ楽しめなかった作品も年を取ってから観るとまた違った印象を持つことがあるため。

新しい映画だけではなく古い映画も観ること。時代を反映した映画もあれば、時代を超越する映画もある。
チャップリンの映画は絶対観ること。観て損はない。チャップリンの映画は人間の根源を表現している。

難しい映画・理解できない映画

本書では「私は貝になりたい」や「ハート・ロッカー」「ドラゴン・タトゥーの女」を引き合いに、日本人にとって「戦争」と「正義」というテーマがいかに難しいか、同じ「ドラゴン・タトゥーの女」を原作としたスエーデン版とハリウッド版を比較して、映画の表現方法についても語っています。

オレ流はオレ流ではなかった?

とにかく沢山の映画が引き合いに出されますが、当然、その中には知っている映画もあれば未見の映画もあります。
巻末の注には二十八ページにわたって本文中で紹介された映画のタイトルとあらすじが載っているので、興味を持った映画を探して観るのも面白そうです。

あ、あと野球に関する言及もあります。野球好きの人も息抜きに読んでみてはいかがでしょうか。

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