ゲームシナリオのためのミリタリー事典 坂本雅之 ソフトバンククリエイティブ

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軍隊と戦争を知れ

我々にとって身近な存在でありながら意外と知らない「現代の軍隊」について、戦争・紛争、軍隊、陸の戦い、海の戦い、空の戦い、特殊部隊の戦い、電子の戦いの7章を立て、軍事の概論を解説した本。

もちろん、事典一冊あれば事足りるジャンルなんて、ありはしないことは著者も承知しています。だから著者は、巻末に参考文献を4ページにわたってリスト化し、紹介されている本を読んで読者が知識を深めることで、本格的なミリタリーものが書けるよう配慮した。あ、参考文献に一言あっても良かったかもしれません。

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我々にとって軍隊とは何か

巻頭の「はじめに」で

本書は、ミリタリーの要素をストーリーに取り入れる際に、最低限知ってほしい知識を辞典形式でまとめたものです。

と著者は述べていて、この本がシナリオを書く上で参考になることを念頭に編集・出帆されたことが分かります。

しかし、銃の一丁二丁を作中に出すだけならここまで軍隊の概論書は不要だし、本格的なミリタリーものを書くにはこの本に書かれている内容だけではまだまだ不十分です。

だが、私はこの本に新たな使い方を見出した。それは軍事の入門書としてである。

帯でもタスキでもない第三の活用法

ぶっちゃけこの本は現代における軍隊の概論を解説したものだ。戦略から戦術に戦闘、空の上から海の底、特殊な戦場から眼に見えない電子ネットワーク上の戦いまで、軍隊に関するすべての項目を簡潔に述べている。だからシナリオを書く上で役に立つ立たないではなく、知識欲を満たすものとして読んでも得るものが多い。

軍事力の庇護のもとにいる割りに、我々は軍隊について知らなすぎる。

現実も空想も同じミリタリー枠

本書の解説は、一つの項目を見開き一ページで解説する形で正直図表が少なめ。というか、解説することが多岐にわたるため図表のスペースが圧倒的に足りない。まあ、図表が少ない割に軍事について分かりやすく解説している。

面白いと思ったのが、現実の軍事とマンガやアニメの中の軍事を同列で一例として扱っている点。ガンダムやエリア88が突然出てきて驚きました。

平和が水上の白鳥なら

平和を声高に叫ぶ人間のうち軍事について知っている人がどのくらいいるのか、知りたいものです。
ここで、古代中国の兵法家、孫子の兵法の一節を締めとしてアレンジしたいと思います。

彼(軍事)を知り己(平和)を知れば百戦殆うからず

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