読んで味わう古典落語の傑作101噺と見て愉しむ江戸の暮らし 河合昌次(監修) 自由国民社

投稿日:

古典落語の江戸を楽しむ

噺の中に江戸の暮らしぶりがうかがえる古典落語を101選び、噺のあらすじと用語解説、江戸時代の風俗についてイラストに解説をつけて紹介した本。一つの噺を見開き一ページで紹介している。

落語の世界を歩く

噺のあらすじを紹介した本は今までもありましたが、この本は江戸についてのうんちくを色彩豊かな挿絵つきで解説 している点が面白い。また、二つの索引(演目と江戸の用語)があるのも新しい。が、演目の索引はともかく江戸の用語の索引は使い方が難しい。

大家を引くと 小言幸兵衛が、富札で富久が、船宿でおせつ徳三郎といった具合に、一つの索引に一つの噺を結びつけている(さすがに「一分」の項は大工調べ、蕎麦清、宿屋 の富の三つあるが)からだ。大家も富くじも船宿も、出てくる噺はいくつかあるのになぜその噺を選んだのか。素人にはさっぱり基準が分からない。完全に著者 の好みかもしれない。
浪人が出てくる噺が知りたいと索引を引く人はあまりいないと思うのですが。ちなみに索引の「江戸の用語」から浪人で引くと井戸の茶碗のページへ飛ぶ。皆さんは浪人というと、どんな噺を連想しますか?

- スポンサードリンク -

これが本当のしめしめ

まあ、初心者向けの1500円の本に落語事典にあるような使い方を求めるのも酷というもの。
まずは気になった噺を読んで、落語を楽しんだらいいと思います。気に入ったら、CDやビデオを買うなりホールや高座に足を運ぶなり、自分なりの落語の楽しみ方を見つければいい。この本の著者のように落語の舞台となった場所に足を運ぶのも落語の楽しみ方の一つです。

このブックレポート、ひいては「古典落語の傑作101噺と江戸の暮らし古典落語の傑作101噺と江戸の暮らし」を読んで落語に興味を持ってくれればしめたもの。
天野恵斗のブックレポートでございました。

- スポンサードリンク -